大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

プレティニーの和約・傷ついた白鳥

困難な交渉を経て、5月8日、シャルトル近郊のプレティニーで仮条約が締結された。
イングランド王家はポワトゥーを含む全アキテーヌ公領の領有を封主権付きで認められる。北岸では港湾都市カレーと周辺域、ポンテュー伯領、ギュイーヌ伯領を割譲される。かわりにフランス王位を断念する。フランス王ジャン2世の身代金は300万エキュとし、4ヵ月以内に60万エキュを支払い、あとは6年間の分割払いとする。身代金は金5トン分、王家年収の2年分を超える額だが、王太子シャルルの外交勝利とされている。
ジャン2世は王国へ帰還し、10月カレーで条約が締結された。イングランド王エドワード3世はジャン2世解放の代わりにアンジュー公ルイ、ベリー公ジャン、王弟オルレアン公フィリップを含む40人の人質を要求した。
その間、ジャンは名付け親で洗礼にも立ち会った代父、アルマニャック伯の娘ジャンヌと6月に結婚している。7月帰国したジャン2世からポワティエの代わりにベリーとオーヴェルニュを与えられ、ベリー公ジャンになった。結婚間もないジャンは兄アンジュー公とともに身代金の保証人としてロンドンへ向かった。

ベリー侯の豪華時禱書 中央公論社
1360年 ブレティニー・カレー条約
ベリー公の生涯 年表1 年表2
聖母への時禱 朝課 受胎告知の下部
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